芸術祭初日、大成功!
[日々好日]
3東京大学芸術創造 連携研究機構と、附属学校とのコラボ企画としてスタートした
「アートクロスロード・プロジェクト」
このブログでも何度か取り上げてきました。
(まとめ記事はこちら。会員以外の方は頑張ってスクロールして2020.11.15まで遡ってください。)
そして2021年度は、生徒がつくるアートイベントとして「芸術祭実行委員会」が立ち上がり、自分たちが講師の先生を選び、直接メールで打診しさらには何往復もやり取りをして、時にはZoomで打ち合わせを行い…そうした一切合切をそれぞれの企画のプロジェクトチーム数名が担って、数々の講演会やワークショップを実現してきました。
2021年度だけで講演会とワークショップがそれぞれ8回ずつ、それに全校生徒教員から呼びたい講師を募るプレゼン大会と、実に17もの企画を実現しました。企画当日は全員体制で準備・運営を行い、終了後もすぐに総括会議を持って次の企画につなげていく、そんな営みを続けてきました。
7月以降のいくつかを紹介すると、
7.3. WS(ワークショップ)「『映る』を写す、写真のしおり」講師:仁科勝介(写真家)
7.21.「プレゼン大会~あなたの思う一流を紹介しよう~」
7.22. 講演会「オペラと声~ひとは高い声に憧れる?~」講師:長木誠司(東京大学教授)
9.11. 講演会「情報技術による体験拡張」講師:苗村健(東京大学大学院教授)
10.16. WS「写真を撮る。物語が生まれる。~あなただけの組作品~」講師:仁科勝介(写真家)
11.13. 講演会「『自分ごと』を探究する~教育で持続可能な社会を創造する~」講師:北村友人(東京大学教授)
その集大成とも言える「芸術祭本祭」がこの3/20.21に行われています。
さて、いよいよ芸術祭当日です。
階段装飾も銀杏祭なみですね。
以下、初日の企画の中から取材できたものについて、告知の宣材とともに紹介します。
「捨てないアパレル」は株式会社ニィニからの中継で、リメイクデザイナーであり取締役の保坂さんが、そのお仕事について語ってくださいり、ディスカッションも交えたワークショップとなりました。。
黒田学は、広島カープ愛のやまない中2男子の情熱により実現、代表2人と熱烈カープ女子の井上享子先生が広島に飛び、座談会に近いかたちのインタビューを配信し、大教室の聴衆からも質問を受け付ける二元生中継でした。
多くの方から「中二とは思えない鋭い切り込み」「黒田さんの人柄が良く伝わってくるあたたかい時間でした」「下手なアナウンサーのインタビューよりよほど核心に迫ってました」など絶讃されていました。
ルの流れを汲むプロジェクトに、秋田喜代美 前東京大学教育学部長・小玉重夫 現学部長といった錚々たる顔ぶれの先生方に互して本校生徒が参加を続けています。その中心となっている生徒会長、楳原さんの企画で、DeAL教室の空間UIシステムを使って、2030年の東京に向けた提言を書き込んでいくブースです。小玉先生自らも参加。
「音楽はトートバッグの中に」は、小中学生を対象にしていたこともあり、受検を考えている児童も大勢参加。
「たこやき」「ステーキ」などの単語でリズムをおぼえ、手拍子でピアノ演奏にリズを乗せていくところから音楽の世界に誘われるワークショップでした。
東京大学本体で行われた「東京大学制作展」からの出張展示も。
カメラマンの並木さんの講演会には、写真の連続ワークショップを担当してくださった仁科勝介さんの姿も。
高校生で写真の魅力にとりつかれ、美大系の写真学科は軒並みダメで専門学校に進んだものの中退、一旦は製造業に進んで3年間もカメラを触らない日々…そこからいかに職業写真家となったのか、どのように独自の作品世界開いていったのかを作品の紹介を交えながら克明に話してくださいました。また国内では絵画とは異なり、写真を「アート作品」として購入する文化が希薄な中で、写真家(しゃしんか)として作品創造に注力しながら、写真家(しゃしんや)として生計を立てていく難しさという深刻な課題について、面白おかしく語ってくださいました。
この講座にはサプライズがあって、月刊の専門誌「フォトコン」編集部の方が取材に見えていたのですが…
実は、取材許可を出したあとで先方からメールで申し訳なさそうに「私事で大変恐縮なのですが、私は貴校を59回生で卒業しました者です。淺川先生には4年次の課題別学習の折、大変お世話になりました。今回、こうした形で貴校にお伺いできることをとても嬉しく思っております。」なんと遠慮深い! 一緒に津軽のお祭り研修に参加した大江航さんでした。